銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】君たちはどう生きるか

映画日誌’23-31:君たちはどう生きるか
 

introduction:

もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などの宮崎駿監督が、『風立ちぬ』以来10年ぶりに監督を手がける長編アニメーション作品。前作の公開時に表明した引退を撤回して挑む。タイトルは、宮崎監督が少年時代に読み感動したという吉野源三郎の著書「君たちはどう生きるか」から引用されているが、原作・脚本は宮﨑監督のオリジナルである。音楽は久石譲であること以外、内容やキャスト、スタッフなども明かされないことがプロデューサーの鈴木敏夫が明言している。(2023年 日本)
 

story:

非公開
 

review:

よく分からん、がっかりと憤ってらっしゃる方が結構いて世論真っ二つであるが、ファンタジー斯くあるべし、というくらい徹底的にファンタジーなだけだった。すべてが主人公・眞人の意識世界のメタファーであり、創作に人生を捧げてきた宮﨑駿のメタファーであり、整合性など無意味。いやよく観ると整合性あるんだけどね。そのうち岡田斗司夫氏が詳しく解説してくれることであろう。
 
ちなみに私は割とすんなり面白く観た。理屈はすぐに分からなかったけど、感覚で分かってしまった。クールでドライな家人がそれなりに楽しめたらしいのが不思議なんだが、返ってきた答えは「そういうもんでしょ」だった。つまり「そういうもん」なのである。心を空っぽにして、あなたの心の目で観たらよろしい。なお、我が兄貴分が言うにはマルクス・ガブリエルが唱える新実在論なんじゃないかとのこと。なるほど。
 
ネタバレすると社会的に抹殺されるのでこれ以上書かないけどさ、絶対ネタバレすんなよという社会的な圧力が生まれるあたり、みんな本当にパヤオが好きだよねぇ。んで、過去作もよく観るとアレだし、そもそも頭がおかしい人(褒めてる)の集大成なのに、分かりやすいはずがないよねぇ。本人にしてみれば賛否両論上等だろうし、私は宮﨑駿による自分自身の弔いのような気がしてならない。というわけで吾郎さんがんばって...。
 

trailer:

非公開