銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】ナポレオン

映画日誌’23-53:ナポレオン

introduction:

『ジョーカー』などのホアキン・フェニックスが、巨匠リドリー・スコット監督と『グラディエーター』以来23年振りにタッグを組み、フランスの英雄ナポレオン・ボナパルトの生涯を描いた歴史スペクタル。脚本は『ゲティ家の身代金』でもスコット監督とタッグを組んだデヴィッド・スカルパが手がけた。『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』などのヴァネッサ・カービーらが出演する。(2023年 アメリカ)

story:

1789年のフランス。自由、平等を求めた市民によって革命が始まり、王妃マリー・アントワネットは斬首刑に処される。国内の混乱が続くなか、若き軍人ナポレオンは目覚ましい活躍を見せ、軍の総司令官に任命される。最愛の妻ジョセフィーヌとの奇妙な愛憎関係を築きながら、天才的な軍事戦略で諸外国から国を守り、フランス帝国の皇帝にまで上り詰めたナポレオン。やがて彼は戦争にのめり込み、フランスを守るためだった戦いは、いつしか凄惨な侵略と征服へと向かっていく。

review:

びっくりするくらいつまらなかった・・・。期待値が高すぎた・・・。何なら、冒頭マリー・アントアネットがギロチンにかけられるシークエンスが一番面白かった。怪優ホアキン・フェニックス主演で巨匠リドリー・スコットがナポレオンを撮ったって言ったら、そら最高潮に期待するし。ホアキン・フェニックスのファンでリドリー・スコットのファンなら尚更、ワクワクで劇場に駆け込むでしょ。泣ける。

知らない人のために説明しとくと、『エイリアン』『ブレードランナー』『ブラック・レイン』『グラディエーター』『ハンニバル』『ブラックホーク・ダウン』『オデッセイ』って、いくつも金字塔を打ち立てた映画界の秘宝よ・・・。どうしたリドスコ!!あんさん人間ドラマの名手だったやないの!!最近の『最後の決闘裁判』や『ハウス・オブ・グッチ』も最高だったやないの!!

一言で言うと、ナポレオンがジョセフィーヌにせっせとラブレターを書いたりしながら史実通りに戦争してるだけなのである。私人としての人間像も曖昧、革命家・軍人としての功罪も中途半端な描写で、あまりにも散漫、あまりにも凡庸。登場人物の誰にも感情移入しないまま、睡魔と戦った158分。時々寝落ちしても大丈夫。だってジョセフィーヌにラブレター書きながら戦争してるだけだから。IMAXじゃなくていいや、という判断をしたあの日の自分を誉めてあげたい。

trailer: