銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷

劇場で観た映画を適当に紹介するシリーズ’18-44
『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』(2018年 オーストラリア,アメリカ)
 

うんちく

『ジグソウ ソウ・レガシー』『プリデスティネーション』のマイケル&ピーター・スピエリッグ監督兄弟がオスカー女優ヘレン・ミレンを主演に迎え、カリフォルニア州に現存するウィンチェスター・ミステリー・ハウスにまつわる実話を脚色し映画化したホラー。ライフル銃で莫大な財産を築いたウィンチェスター一族の女性が、亡霊の呪いから逃れるため屋敷を増築し続けるさまを描く。『エベレスト 3D』などのジェイソン・クラークらが共演。
 

あらすじ

カリフォルニア州サンノゼに、ライフル銃の開発によって膨大な富を築いたウィンチェスター一族の未亡人であるサラ・ウィンチェスターによって建てられた屋敷があった。娘と夫を突然の病気で相次いで亡くしたサラは、著名な霊媒師の助言を信じ、ウィンチェスター銃によって命を落とした人々の亡霊から逃れるため、24時間365日、屋敷を増改築し続けていた。精神科医のエリックは、ウィンチェスター社の依頼を受けて彼女の精神鑑定のため屋敷を訪れ...
 

かんそう

子供の頃から本好きだが、とりわけ小学館なぜなに学習図鑑の「世界のふしぎ」的なオカルト本を震えながら読むような子だった。少なからず昭和のオカルトブームの洗礼を受け、ノストラダムスの大予言を真に受け1999年7月に死ぬと思っていた小学生の1人だ。あの世紀末(?)を乗り越えた我々にとって、残りの人生は謂わばおまけだ。その上ロストジェネレーション世代とか言われて享楽的で刹那的なのはそのせいだろう。閑話休題。当然、サラ・ウィンチェスターとその屋敷のことも子供の頃から知っていた。その実話を題材にした映画と聞き、オカルトマニアのホラー映画好きは喜び勇んで観に行った。音で怖がらせるだけがホラーじゃないし、そもそも怖くないし、PRで『死霊館』というタイトルを使うのやめてほしいし、この貧しい脚本は何なの・・・という哀しみを抱えて劇場をあとにした。ちなみにサラ・ウィンチェスターは亡き夫から莫大な財産とともに、会社の所有権を半分受け継いでいたため、1日につき1,000ドルの収入があったそうだ。現在の金額にしておよそ21,000ドル。そりゃ38年間365日24時間増改築できるわけだ。ロスジェネ世代には羨ましい話よ・・・。