銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】マリグナント 狂暴な悪夢

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映画日誌’21-48:マリグナント 狂暴な悪夢
 

introduction:

大ヒットシリーズ『ソウ』『死霊館』の生みの親、ジェームズ・ワンがオリジナルストーリーで描くホラー。ジェームズ・ワンが製作と監督を務め、『スカイスクレイパー』などのエリック・マクレオド、『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』などのジャドソン・スコットらが製作総指揮に名を連ねる。『アナベル 死霊館の人形』などのアナベル・ウォーリス、『アイ・ソー・ザ・ライト』などのマディー・ハッソン、『ギフテッド』などのマッケンナ・グレイスが出演する。(2021年 アメリカ)
 

story:

あることがきっかけで、目の前で恐ろしい殺人が繰り広げられるのを目撃する悪夢に悩まされるようになったマディソン。謎めいた漆黒の殺人鬼が超人的な能力で次々と人を殺めていく現場に、為す術なく居合わせてしまうのだ。しかも夢の中で見たものが現実世界の殺人事件となり、殺人が起きるたびにマディソンは夢と現実の境目が曖昧になっていく。同時に、自らの過去の秘密が明らかになっていき...
 

review:

ワン君、ヤキが回ったな。ジェームズ・ワンはね、『ソウ』シリーズで世界中を絶望のどん底に突き落とし、『死霊館』シリーズで世界中を恐怖に震え上がらせた、ホラーの申し子。そんなジェームズ・ワンの新作ホラーとなれば、嬉々として映画館に行くでしょうよ。そんな輩が世界中にいたでしょうよ。その一人が私だったのであるが、蓋を開けてみるとそれは、みんなで酒飲んで笑いながら観る”アレ”なB級ホラー映画であった。
 
ホラーのお約束が盛りだくさん。これから怖いことが起きますよの音楽はもはや様式美。しかしホラーとしては全然怖くない。驚くほど怖くない。その代わり、え、うそや〜ん、今の笑うところだよね・・・。ってシーンがちょいちょい。展開は想定の範囲内で、手塚治虫萩尾望都を読んで育った子にはあるあるなので途中で先が読めた。もう一捻りできただろうに、脚本が作り込めてない印象。いろいろやりっ放しで設定を回収できてない。
 
途中からただのモンスターアクションになり、アジア系の俳優さんが演じてたケコア・ショウ刑事の身体能力すげぇーとしか思ってなかった。妹ちゃん夜の廃病院に一人でいくなやだし、あっさり物証見つかりすぎやし、電気系統を操作できるようになった理由は分からんし、ラストシーンはかーちゃんの満面の笑顔に失笑。てか、そこで終わるんか〜い。結局何を見せられていたんだろうという気持ちになるが、結構楽しめたのも事実。
 
ところで幼少期のマディソンを演じていたのは『ギフテッド』のマッケンナ・グレイス。大きくなりましたのう。ショウ刑事もノックアウトされてたマディソン妹役の女優さんがキュートだった。そしてマディソン夫役の俳優さんがいかにもDV夫でホラーですぐ死んじゃう顔してるんだが、ああいう俳優さんって将来の展望はどうなってるんだろうと、マディソンの今後(裁判でどうやって証明すんのよ)より気に掛かったのであった・・・。
 

trailer: