銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】オーシャンズ8

劇場で観た映画を適当に紹介するシリーズ’18-53
オーシャンズ8』(2018年 アメリカ)
 

うんちく

主演のジョージ・クルーニーほか豪華キャストの共演で大ヒットしたスティーブン・ソダーバーグ監督『オーシャンズ』シリーズを、オール女性キャストでリブートしたクライムエンタテインメント。ニューヨークで開催される世界最大のファッションイベントを舞台に強奪計画が繰り広げられる。監督は『ハンガー・ゲーム』のゲイリー・ロス。ソダーバーグはプロデューサーを務めている。『しあわせの隠れ場所』『ゼロ・グラビティ』などのサンドラ・ブロック、『ブルージャスミン』などのケイト・ブランシェット、『レ・ミゼラブル』などのアン・ハサウェイ、『アリス・イン・ワンダーランド』などのヘレナ・ボナム・カーター、歌手のリアーナ、ミンディ・カリング、サラ・ポールソン、アウクワフィナらが共演。

 

あらすじ

史上最強の犯罪チーム”オーシャンズ”を率いたダニー・オーシャンの妹、デビー・オーシャン。5年の刑期を終え、晴れて仮出所を果たした彼女は、刑務所の中で考え抜いた犯罪計画を実行に移すべく右腕のルーとともに動き出す。凄腕のハッカー、スリ師、盗品ディーラー、ファッションデザイナー、宝飾デザイナーたちに声を掛け、”オーシャンズ”を再結成。彼らが狙うのは、NYメトロポリタン美術館で開催される世界最大のファッションの祭典”メットガラ”でハリウッド女優が身につける1億5000万ドルの宝石。厳重なセキュリティの網をくぐり抜け、リアルタイムで全世界に配信される祭典のさなかに宝石を盗み出すことが出来るのか…?
 

かんそう

スティーブン・ソダーバーグが『オーシャンズ13』の公開直後に「ジョージ・クルーニーがダニー・オーシャン役を卒業したいと言っているので、『オーシャンズ14』が製作されることはないだろう」という発言をしている。その後、3作全てに出演したバーニー・マックの死を理由に続編の可能性を完全に否定した。という訳で、これまでの『オーシャンズ』シリーズと比べたくなる気持ちも分からなくもないが、監督もキャストも異なる本作は全くの別物であり、比べる対象でもない。だってソダーバーグじゃない。ゲイリー・ロスも素晴らしい監督だけど、ソダーバーグじゃない。これはオーシャンズだけどオーシャンズじゃない。華やかなるジョージ・クルーニーとブラピにいじられるマット・デイモンは出てこないし、何ならカメオ出演シーンすら全カットされたし、うまくいきすぎとかトリックやギミックが物足りないとか言わないの!復讐する相手はいたけど倒すべき敵役が不在で物足りないとか言わないの!目眩くような非日常の世界が、エレガントでゴージャスで痛快だったから、いいじゃない。スタイリッシュな映像でテンポよく鮮やかに女性の活躍(犯罪だけど)が描かれる爽快感は、私が同性だからそう感じるのだろうか?いずれにしても、エンターテイメントとして楽しんで観た。その事実だけで充分である。VOGUE編集長アナ・ウィンターのそっくりさん、すげーそっくりやん!と思ったら本人であった・・・。