銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】アイム・ノット・シリアルキラー

劇場で観た映画を適当に紹介するシリーズ’17-32
 

うんちく

田舎の小さな町で発生した、謎の連続殺人事件に強い関心を持ったソシオパスの少年が、シリアルキラーと対峙するサイコスリラー。メガホンを取ったのは『エイリアン パンデミック』などのビリー・オブライエン監督。『かいじゅうたちのいるところ』などのマックス・レコーズが主演を務め、『カッコーの巣の上で』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのクリストファー・ロイドシリアルキラーを怪演した。シッチェス・カタロニア国際映画祭<パノラマ観客賞>を受賞したほか、世界の映画祭で上映され高い評価を獲得。
 

あらすじ

アメリカの田舎町で葬儀屋を経営する家庭に育ち、死体や殺人に異常な関心を示すことでソシオパス(社会病質者)と診断された16歳のジョン。ある日、彼の暮らす地域で謎の連続殺人事件が発生し、犠牲者の遺体が自宅の葬儀屋に運び込まれる。その肢体は切り裂かれ、内臓の一部を持ち去られていた。身近に潜む連続殺人鬼に強い興味を持ったジョンは、犯人捜しに乗り出してしまうが...
 

かんそう

バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの"ドク"ことクリストファー・ロイドシリアルキラー役とあっては見逃せない。そして麗しき青年に成長した『かいじゅうたちのいるところ』のマックスが登場。16ミリフィルムのざらざらとした質感の映像で、ハロウィンからクリスマスへと移ろいゆく小さな田舎町の冬景色を背景に、正体を知ってしまった恐るべき隣人への戦慄と共鳴する思春期の揺らぎを、静かに張りつめていく緊張感とともに映し出される。当然ながらサイコ・スリラーかクライムサスペンスと思って観ている訳であるが、最後の最後で、なんじゃあこりゃあ~!!という脱力の展開で、反則やん、こんなの(おこ)。わし、これはあかんと思うなぁ・・・。何より、作品の質そのものは決して悪くないのに、なんと勿体ない・・・。敢えて言うならば、クリストファー爺が元気そうで良かった。そしてまったくの余談だが、隣の座席の乙女男子が、いちいち驚いて「あっ」とか「ハァァ」と言うのが気になって、うるせって言っちゃった。てへぺろー。