銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】ブレードランナー 2049

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劇場で観た映画を適当に紹介するシリーズ’17-64
ブレードランナー 2049』(2017年 アメリカ)
 

うんちく

1982年、フィリップ・K・ディック著の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』をリドリー・スコットが映像化し、SF映画の金字塔となった『ブレードランナー』から35年の時を経て生み出された続編。今作では『灼熱の魂』『複製された男』『メッセージ』などで知られるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がメガホンを取り、リドリー・スコットは製作総指揮を務めた。前作で主人公デッカードを演じたハリソン・フォードが同役で出演し、『ラースと、その彼女』『ラ・ラ・ランド』などのライアン・ゴスリングと新旧のブレードランナーを熱演する。
 

あらすじ

人間と見分けのつかない「レプリカント」が労働力として製造されていた2019年、LA市警の元捜査官デッカードが女性レプリカントと共に忽然と姿を消した。その後、2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学者ウォレスが遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、デッカードが消息を経ってから30年の月日が流れた2049年。さらに荒廃が進んだカリフォルニアで、最新型レプリカントの”K”はブレードランナーとして旧型レプリカントの「解任(殺害)」の職務に就いていた。
 

かんそう

レプリカント」という言葉を生み、シド・ミードの手によって”退廃した未来都市”のイメージを創造し、その後のSF映画に甚大なる影響を及ぼした、エポック・メイキングな傑作である。当時とそれ以降、好きな映画と聞かれたらとりあえず『ブレードランナー』って答えるサブカル男子がいっぱいいた。あれから30年。噂では、2049が公開されるやいなや、30年越しのサブカル男子が大挙して押し寄せ、男泣きに泣いていたらしい。要するに、おっさんホイホイである。うっかり主観を交えた感想なんて書こうものなら市中引き回しの刑にでも遭いそうな気がするので、時折ぞっとするほど美しい構図にドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作家性を見た、とだけ書いておこう。『ブレードランナー』は、30年の時を超えてなお、『ブレードランナー』として素晴らしかった。んで、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品が大好きな(?)ばかうけが出てきた。今回は黒くて小さかった。