銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】ベイビー・ドライバー

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劇場で観た映画を適当に紹介するシリーズ’17-47
ベイビー・ドライバー』(2017年 アメリカ)
 

うんちく

音楽を聴くことによって発揮される天才的なドラインビングテクニックで、犯罪組織の「逃がし屋」として活躍する若きドライバーの姿を追うクライムアクション。監督は『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』のエドガー・ライト。主演は『キャリー』『きっと星のせいじゃない。』のアンセル・エルゴード。ヒロインを実写版『シンデレラ』で主演を務めたリリー・ジェームズが演じるほか、ケヴィン・スペイシージェイミー・フォックスら実力派が脇を固める。ジョン・スペンサーレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーなど、有名ミュージシャンも共演。
 

あらすじ

子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされ続けているが、完璧なプレイリストをセットしたiPodで音楽を聴くことで耳鳴りがかき消され、その驚異的なドライビング・テクニックがさらに覚醒する”ベイビー"。その才能を買われ、犯罪組織の「逃がし屋」として活躍するが、ある日ドライブインで働くデボラと恋に落ち、それを機に裏社会の仕事から足を洗うことを決心する。しかしベイビーを手放したくない組織のボスは、デボラの存在を脅しに使い、強盗計画に加担するよう迫るが…。
 

かんそう

ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンの「ベルボトム」をBGMに疾走する、真っ赤なSUBARUインプレッサWRX。観るものの心を鷲掴みにする見事なオープニングからの、リズムと戯れながら街中を闊歩するベイビーを追った見事な長回し。音楽と映像が完全にシンクロし、全ての音はビートとなってリズムを生み出す。みずみずしいボーイミーツガールの物語もあり、オープニングからクライマックスまで、完全に引き込まれて非常に楽しめた。脇を固める俳優陣も素晴らしく、オスカー俳優ケヴィン・スペイシージェイミー・フォックスらの存在が作品に与える安定感は流石。ベイビーのドライビングテクニックをもって逃げ切るかと思いきや、予定調和をほんのちょっとずつ裏切っていく展開も良かった。多少の粗はどうでもいいじゃないか。ソウル、ロック、オルタナティブ、ダンスと、幅広い年代から選ばれた最高のナンバーが全編を彩り、最高にエンターテイメント。もう一回観たいけど、やっぱり極上爆音上映がいいなぁ。