銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】バイバイマン

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劇場で観た映画を適当に紹介するシリーズ’17-36
『バイバイマン』(2017年 アメリカ)

うんちく

全米では初登場2位のヒットとなったホラー。その名を知るだけで呪われると言われる謎の存在「バイバイマン」に取り憑かれる恐怖を描く。『ギャング・オブ・ホラー』などのステイシー・タイトルが監督を務め、製作陣には『オキュラス 怨霊鏡』のトレバー・メイシーほか。バイバイマンを『ヘルボーイ』『パンズ・ラビリンス』などギレルモ・デル・トロ作品への出演で知られるダグ・ジョーンズが演じ、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海』などのダグラス・スミス、『マトリックス』『メメント』などのキャリー=アン・モス、『ボニーとクライド/俺たちに明日はない』などのフェイ・ダナウェイらが出演。

あらすじ

1969年、アメリカのウィスコンシン州。ある1人の男が、近所の住民たちを射殺する事件が起きる。男は殺害前、誰に”名前”を漏らしたかを聞きまわっていた。それから月日が経ち、古い屋敷を借りて同居を始めた大学生のエリオット、サーシャ、ジョン。3人はふとしたきっかけで、その名を知ったり、口にした者に死をもたらすという「バイバイマン」を呼び起こしてしまう。バイバイマンに取り憑かれてしまった彼らは、何とかしてその呪いから解放されようとお互いに助け合うが、周囲の人々が次々と命を落としていき…

かんそう

「紫の鏡」を20歳まで覚えていると死ぬ、っていう都市伝説があった。その拡大版と思っていただければ。題材や設定は悪くなし面白い部分もあるんだけど、海外ドラマの再現コントに出てくる台詞じゃん!っていう陳腐な脚本はさておき、恋人役の女優が下手すぎて腰抜かすのもさておき、全体を覆う残念感もさておきだな。たとえば傑作「エミリーローズ」の怖さって、得体の知れない「何か」が「どこからか」ひたひたと迫ってくる恐怖。禍々しいものの「正体」が、最後までよく分からないから余計に怖い。想像が及ばないこその恐ろしさがあるのだ。だからね、特殊メイクで作ったバイバイマンは見せちゃダメだし、CGの犬もガッカリ感しかないからやめろぉー。ところがだ。バイバイマンが生まれた理由や経緯は明かされないのである。全部明かす必要はないけど、いや、そこが肝やん?これほどまでに強力な呪いを生み出した「邪悪な何か」が計り知れない恐怖につながる訳で。うーむ、ホラー映画愛好家としてはいささか消化不良であった・・・。