銀幕の愉楽

劇場で観た映画のことを中心に、適当に無責任に書いています。

【映画】王様のためのホログラム

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劇場で観た映画を適当に紹介するシリーズ’17-9
『王様のためのホログラム』(2016年 アメリカ)

うんちく

クラウド アトラス』のトム・ハンクストム・ティクヴァ監督が再びタッグを組み、ピューリッツァー賞、全米図書賞ノミネート経験を持つベストセラー作家デイヴ・エガーズの小説を映画化。エリート人生から転落した主人公が、サウジアラビアの国王に最先端の映像装置「3Dホログラム」をプレゼンするために奮闘するさまを描いたコメディドラマ。『しあわせへのまわり道』などのサリタ・チョウドリーなどが出演するほか、ティクヴァ監督作品の常連であるベン・ウィショーも重要なシーンに登場する。

あらすじ

業績悪化の責任を問われ大手自転車メーカーの取締役を解任され、立派な車もステキな家も美しい妻も何もかもを失ったアラン・クレイ。愛する娘の養育費を払うため何とかIT業界に再就職し、国王に最新鋭のテレビ会議システム「3Dホログラム」を売り込むため、はるばるサウジアラビアのジッダにやって来る。ところが砂漠に到着すると、オフィスはただのテントで空調も無く、Wi-Fiもつながらなければ食事の提供もない。抗議したくても担当者はいつも不在、プレゼン相手の国王がいつ現れるのかもわからない。上司からはプレッシャーをかけられ、追いつめられたアランの体はついに悲鳴をあげるが…

うんちく

いや微妙に面白くなかったな。何で観ようと思ったんだっけと考え込むくらいには。記憶を辿ると予告編が良く出来てたのと、「3Dホログラム」というワードに食指が動いたのだと思う。中東の王様に売り込むくらいだから、(現在の技術で実装可能かどうかはさておき)新しく革新的なテクノロジーを搭載したホログラムが登場するんじゃないかって勝手に思ったんだな。でもそうじゃなかった。そうじゃなかったんだよ・・・。特筆すべきはベン・ウィショーが“ホログラム姿”で出現したことくらい。だからと言って、ドラマが面白い訳でもなく。元よりトム・ハンクスのことは信じてなかったけど(オイ)、この世に存在しなくても困らない感じの映画であった。ただ、中東の光景や文化に関する描写は興味深く観た。異なる文化を持つ者同士が理解し合い、新しい価値観を創造していくというテーマはとても素晴らしいのに残念。